懐石 小室 小室光博 手軽に本物の味を!懐石小室の「一番だしパック」「だしパック」

だしをとるのが面倒だからと、だしパックを使う人も多い。ところが市販のだしパックの中には、無添加でないものや、無添加と表示しながら、酵母エキスやたんぱく加水分解物を加えているものも多く見られる。旨みが充分でない品も多い。「懐石 小室」の主人・小室光博さんはこの現状を憂え、安全でおいしく、使い勝手のいいだしパックを開発し、2021年の秋から販売を始めた。

開発には前段があり、無添加のだしパックの味比べ実験を雑誌の企画でやったそう。ところがやはり、旨みに乏しい。ならば、本当に美味しいだしパックを作ってしまおうと、実際にお店で使用している鰹節屋の足立さんとだしパック作りに取り組んだ。

懐石 小室のだしパック
(左)「一番だしパック」。(右)「だしパック」。

「一番だし」は、鹿児島県枕崎産 本枯れ節を主に、北海道産 真昆布のみを使用。粉砕して粉にすることで、味を出やすくしている。一番だしは、お正月のお雑煮やお吸い物にも使用できる、きれいで旨味の深い味わいが出る。

「だしパック」は鹿児島産本枯れ節、鯖節、高知産宗田節、長崎産焼あご、うるめ節、さんま節、北海道産真昆布を使用。7種類の天然素材が調和した豊かな味わいが魅力だ。豚汁、みそ汁、煮物、めんつゆなどを美味しくする出汁がとれる。

いずれも、300mlの水に1時間浸し、弱火にかけ沸騰したらできあがり。「とにかく無添加で安全なものが作りたかったんです。アミノ酸に頼らずに家庭の料理が美味しくなります」と小室さんのおすみつきだ。

Photo Masahiro Goda Text Hiroko Komatsu

小室光博

懐石 小室 小室光博

Mitsuhiro Komuro
1966年、東京生まれ。今は亡き、懐石料理の名店「和幸」で、十数年間修業を積み、2000年に神楽坂にて「懐石 小室」を開店。2018年に数寄屋造りの一軒家へ移店。2021年秋から、お取り寄せ、だしパックの販売などにも積極的に取り組む。
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