カンテサンス 岸田 周三 オールドリカーの深い世界

オールドリカーの深い世界に魅了されている

カンテサンス・岸田周三が集めているオールドリカー

「カンテサンス」岸田周三氏はフランス修業時代に、「いずれ開く自分の店のために」と、コツコツとワインも買い集めていたという。店や産地で買うほか、希少なものはオークションでも入手。かなり熱心なコレクターだったのだ。

ただ帰国してからは、もっぱらオールドリカーの世界に引かれるように。

「飲んでおいしく、勉強すると楽しく、気づいたらその深い世界にすっかりハマっていました。70年代以前のものは、自然の材料で造られていて本当においしいですね。戦中、戦前に造られた希少な品も、専門のオークションなどで買い集めています」と岸田氏。

「集めたお酒は開けて飲むこともありますし、コレクション仲間からは『もったいない!』と言われますが、店で出す料理にも使っています。コースの中で1品は、オールドリカーがポイントになる品があるかな? ソースやデザートで活躍しますが、やはり味わいは全然違います。集めるだけでなく、料理という出口があるのが自分としてはうれしいですね」(岸田氏)

岸田 周三

カンテサンス 岸田 周三

Shuzo Kishida
1974年愛知県生まれ。フランスではパリ「アストランス」のパスカル・バルボ氏の右腕として働く。帰国翌年の2006年カンテサンスのシェフに。2011年にオーナーシェフとなり、2013年に白金から御殿山に店を移転した。
このシェフについて