ル スプートニク 髙橋 雄二郎 食べると東南アジアへ!? 遊び心あふれる一品

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六本木の大通りから一本入った静かな場所にあるフランス料理店「ル スプートニク」。オーナーシェフの髙橋雄二郎氏の作る料理は、伝統に基づくブレない味と、独自性を併せ持つのが特徴。今回は皮の色素ナスニンに抗酸化作用があるなすを用いた季節の料理を紹介してくれた。

ル スプートニクのなすの料理
緑なす、万願寺唐辛子、紫唐辛子は直火て強く焼き、味を凝縮するとともに香ばしさをプラス。「野菜中心のグリーンカレーをイメージした料理」と話すように、ハーブやココナツミルクを使ったソースがエキゾチックな印象。

緑なすの料理は「グリーンカレーのイメージ」という遊びのある品だ。

なすと万願寺唐辛子、紫唐辛子を焦がすくらい強く直火で焼き、セルフィーユ、エストラゴンなどのハーブとココナツミルクで作るソースを添える。旨みをプラスするためにあおりいかのスライスを挟むが、主役は野菜。パクチーの若い芽やニラの花などをたっぷりとのせ、香り高く複雑な風味を作り出す。口にするとなすの旨み、とろみ、香ばしさが肉厚な唐辛子類と重なり、ハーブによる爽やかかつエキゾチックな風味、ソースに入るココナツミルクのコクと混じり合う。

食べると一気に東南アジアに連れて行かれる、そんな印象の料理だ。

ル スプートニクのなすの料理の食材
今回紹介してくれた料理には、能登の「NOTO高農園」の有機野菜を積極的に使う。写真は緑なす、万願寺唐辛子、紫唐辛子。
髙橋 雄二郎

ル スプートニク 髙橋 雄二郎

Yujiro Takahashi
1977年、福岡県生まれ。大学卒業後、調理師専門学校に進みフランス料理の道を選ぶ。都内で修業したのち27歳で渡仏。ミシュラン三つ星店、ビストロ、ブーランジュリー、パティスリーと、幅広く経験を積む。帰国後は「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」のシェフなどを経て独立。2015年「ル スプートニク」を開業。
このシェフについて