六本木の大通りから一本入った静かな場所にあるフランス料理店「ル スプートニク」。オーナーシェフの髙橋雄二郎氏の作る料理は、伝統に基づくブレない味と、独自性を併せ持つのが特徴。今回は、そんな「ル スプートニク」のスペシャリテ、鹿の料理を紹介してくれた。
今回紹介してくれた鹿の料理は、フランス料理をまっすぐに感じる品だ。鹿は髙橋氏が得意とする素材。
「今までいろいろな地域の鹿を試してきましたが、北海道白糠で、鹿の狩猟と販売を手掛ける『馬木葉(まきば)』さんのものに行き着きました」(髙橋氏)
その鹿のシンシンをローストし、鹿のソース、80度で8時間加熱した巨峰―ジューシーかつ熱々、軽く凝縮感のある味となる―、じっくりと加熱したシルキークイーンなどを添えた。
また、「鹿の火入れも、試行錯誤の上で生み出した独自の方法としています」と、目で見えない部分でもオリジナリティーを追求する。
ル スプートニク 髙橋 雄二郎
Yujiro Takahashi
1977年、福岡県生まれ。大学卒業後、調理師専門学校に進みフランス料理の道を選ぶ。都内で修業したのち27歳で渡仏。ミシュラン三つ星店、ビストロ、ブーランジュリー、パティスリーと、幅広く経験を積む。帰国後は「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」のシェフなどを経て独立。2015年「ル スプートニク」を開業。
このシェフについて