スリオラ 本多 誠一 スペインの伝統的な一品「お米とエビの料理」

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モダンスパニッシュを真摯に追求する店、「スリオラ」。オーナーシェフの本多誠一氏が作り出すのは、スペインの食材を生かしながら考案したオリジナルの料理と、スペインの郷土料理をベースにした料理。いずれも繊細に、緻密に作り上げる。今回はそんな本多氏が作るスペインの伝統料理「アロス・カルドーソ」を紹介する。

「スリオラ」オーナーシェフの本多誠一氏の料理
出汁で米を煮た料理「アロス・カルドーソ」をサイマキエビで仕立てた。米はサラリとした食感のイタリア産のものを使用。コクが豊かでありながら、すっきりとキレもある出汁と、それを吸った米を、エビとともに楽しむ。

「スペインの米料理にはおおまかに3種あり、汁の多い「アロス・カルドーソ」、リゾット状の「アロス・メローソ」、水分の少ない「アロス・パエリヤ」となりますが、これはカルドーソ。エビを、エビの出汁、それを吸った米とともにスプーンで一緒にすくって、複合味を楽しんでいただきます。出汁は、旨み濃厚でありながらキレよく仕立てるなど、技術と手間をかけてレストランの味にしていますが、ベースは素朴な伝統料理。盤石のおいしさを持つ伝統料理が多くあるのが、スペイン料理の魅力です」(本多氏)

本多 誠一

スリオラ 本多 誠一

Seiichi Honda
1976年千葉県生まれ。フランスの地方やスイスで5年間修業後、スペイン・サンセバスチャン「カーサ・ウロラ」で4年間働き、2年間はシェフを務める。帰国後は「日本料理 龍吟」「サンパウ」スーシェフを経て2011年独立開業。
このシェフについて